1級海技士(機関)筆記試験合格

 こんにちは海豚です。

 今回は1級海技士の筆記試験に合格しましたので、海豚なりの勉強のコツや見解などを述べられたらなと思います。

 これから1級又は2級海技士筆記試験を受験される予定の方の一助となればと思います。

1級海技士と2級海技士どちらが難しかったか

 よく話題に上がる1級と2級どちらが難しいか問題。

 この件は1級の方が難しいと思っています。1級の内容はかなり専門的で、求められる解答のレベルが上がっています。「機関1」は外燃機関の勉強が必須となり、「機関2」は作図系の問題が増加します。「機関3」の計算問題は高難易度ですし、「執務」の英語は行数が増えています。

 ただし2級海技士は、3級海技士とのギャップが大きく、製図問題もあるので苦労は多いかもしれません。相対的に2級の難易度が高かったと思われる方が一定数いるかもしれません。

 

時間が許せば全科目受験すべし

 合格条件は、1科目50点以上、全科目平均65点以上。全科目受けるほど、苦手教科の点数を他教科が補完してくれる数が増えるので有利だ。これは多くの人が分かっている事であるが、それができないのは、「全科目勉強する時間がない」からではなかろうか。

 しかし、もっと気楽に構えても良いのではと思う。機関1が得意ならもっと自信を持って、他の教科に取り組んでみると良い。

 最初から科目受験を目指すと、せっかく記憶できていて、次の科目に手を伸ばせる状況でも躊躇してしまいがちだ。

 時間が無かったり、自分に自信が無くても最初から「全科目受験」を目指すのが一番だと海豚は思っています。自分を追い詰めた方が本当の実力を引き出すことができる。

 集中して頭に大量の情報を埋め込むことは苦痛だ、しかし一気に受けてしまえば結果的に楽なのは間違いないし、経済的にも良い。

勉強は割り切りが大事

 時間が山ほどある学生は、過去問の添削は行わず、問題ひとつひとつを参考書を開いて理解することが大事だ。海技士を持っているのに、一時的に記憶しただけで全く覚えてない人になってはいけない。

 残念ながらそういう人が一定数いるのは事実。同じ国家資格でも「医者」、「弁護士」、「パイロット」でそんな人はほとんどいない筈であるからある意味恥ずかしいことだ。

 だけど、上級海技士が今必要という方は「割り切り」は必要。合格が絶対条件であるから効率的な勉強が求められる。

 「過去一年分」の問題は添削しても構わない。海豚はそう考える。

 一年分を添削するだけで勉強の負担はぐっと落ちる。

 感覚的には、過去問1年分を添削しても、それ以外きちんと勉強していれば、8割くらいは点数が取れるようになっている。過去問は「LINE」のオープンチャットを利用すれば親切にアップしてもらえる事が多い。また、運輸局に申請すればお金はかかるが過去問をもらえる。

 問題の出題傾向を研究し、極限まで負担を抑える方法はあるが、いつでも受験できる学生にしか勧められない。自分あった方法でうまく試験を切り抜けよう。

機関一の注意点

 「機関一」は内容が実務と直結している事が多いから、ほとんどの人の場合にとって、点数を稼げる科目となっていると思われる。

 しかし問題数が多く、解答文章も長いので、単に記憶するだけでは限界が近い。1級でスムーズに記憶するには2級でどれだけ理解してこれたかによって全然変わってくるのだ。

 特に蒸気タービン、ガスタービンは内燃限定などにより避けることができたが、1級では避けることはできない。「機関一」で闇雲に暗記している状態では、理論的な理解が難しい「機関二、三」で容量オーバーとなり、躓くことになる。

 機関一はしっかり理論的な理解を深め、自分の言葉で解答ができる状態が望ましいといえる。

機関二の注意点

 特に難易度が上がっているのがこの科目。ポンプ、電気関係、制御関係の「線図」を書く問題が増加し、複雑なものとなっている。

 特に電気関係の変圧器、モーター、発電機の線図の種類が多く、混同しやすい。線図は実際に書いて覚えるしかない。

 一般的に電気関係の問題は理論的に理解し、整理することが難しい。さらに似たような横文字が多く飛び交うので、頭を整理するために勉強時間は割と多くとった方が良いだろう。

 完璧に分からない状態はまずいので、ややこしくても単語一つ一つくらいは勉強して理解しておいた方がスムーズに覚えられる(モータ関連では、インピーダンス、リアクタンス等)。

 問題数は比較的少ないのが救いだ。

機関三の注意点

 2級と比較して製図がなくなった分、人によっては楽に感じるかもしれないが、記憶しなければならない問題数は増えている。

 特に計算問題の一部の難易度が劇的に上がっているものもあるので注意が必要だ。しかしながら、2級で計算問題に慣れていれば、問題の大部分において、そこまで苦労する物ではない。

執務一般の注意点

 問題1、2における難易度は2級とほとんど変わらない。2級と同様に覚える問題数は多いので注意が必要だ。

 英語の問題は、文章数がかなり多くなっており、2級よりもスムーズな翻訳が求められる。

 2級でしっかりと勉強していれば、1級に再度しっかりやる必要性はあまりないと思っている。ただし、スピードは求められるので2級を受けてから、期間が空いている人は何回か実践を意識して勉強し直すと良い。

 上級試験の大きなハードルの一つとして存在する「英語」問題だが、コツを掴めば英語が大の苦手な海豚でも切り抜けられた。

 船舶英語の辞書と根性さえあれば絶対誰でも合格できるので、諦めないで挑戦してほしい。

上級試験は情熱があれば切り抜けられる

 1級海技士は難易度こそ高いものの、年に4回も受験のチャンスがある。初見では全く意味のわからない問題も調べたり何回かやっているうちに理解できるものも多い。

 過去1年分の問題も出題されない事が多いなど、良心的なところもある。

 絶対に合格したいという気持ちがあれば絶対に合格できる試験だから、自分に自信を持って諦めずに勉強をして欲しい。

 

 皆様の合格を願います。

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